AMATSUN’s blog

50代サラリーマンのセミリタイア

仕事5(内部通報)

 今日は土曜日ですが、仕事がまわらず、来週祝日もあり、明日の日曜日と祝日は仕事しないで済むようにしたいので、今日は終日仕事することに決めました。

息抜き的にブログ更新です。もう少し先に記事にしようと思っていたのですが、私の核心に関わる事柄ですが、サラリーマン、セミリタイアした人などに関心が高いかもしれないことを書くことにしました。

サラリーマンにとっての「リスク」にはいろいろあるかと思いますが、例えば電車通勤時の痴漢冤罪での逮捕とか。これについては、「弁護士にすぐ連絡しろ」と今や言われていて、弁護士を紹介しかつ費用も保険でカバーされるようなサービスがあると聞きました。

私は、仕事柄(まだ明かしていませんが…)、社員が捕まった警察署に出向いた経験はありますが…

今日の本題は、このリスクでなく、ハラスメント等の内部通報に関してです。私は、実はこの窓口の仕事に過去携わった時期があります。whisleblowerってやつですが、元々の起源と本来の対象は、社内の不正、それも経営レベルのものに関してであったはずなのですが…実態は、その多くが、ハラスメント系の訴え(通報というより)が多く、たまに社内の不適切な取引の指摘から、大型の不正取引事案、不正データ事案になったりはありますが、そのような案件に対峙する経験がある人はそうめったにいないかと。

私もこの内部通報窓口の仕事でそのような大型の案件に関わったことはなく(別な立場ではあります…)、ハラスメント系、しかもその大半が最近は“パワハラ”ですね。

ほんとに“けしからん”のもたまにありますが、それであっても、譴責以上の“懲戒処分”にまではならず、“厳重注意”ですね。

意外に知られてないので、譴責以上の懲戒処分(減給、諭旨解雇、懲戒解雇等)と厳重注意の違いに触れますね。

譴責(コラって叱られる)以上の懲戒処分は、就業規則に基づき「懲罰委員会」を開き、弁明の機会を与えた上での相当慎重な決定です。懲戒処分を受けた場合の、具体的な影響事項としては、履歴書の「賞罰」欄に「懲戒処分****あり」と書かないと、経歴詐称のほか刑法上の有印私文書偽造罪となります(まあ、書かないでしょうが)。

他方、厳重注意は懲戒処分でなく(なので懲罰委員会も開かれません)、代表取締役社長の人事権に基づく人事上の措置というだけです。懲戒処分の譴責と同様に「コラ」って叱られる終わり、ただし、懲戒処分でないので履歴書の賞罰欄に書く必要のものではないのです。しかし、人事上の措置ですので、社内の人事データには残ります、一生。

さて、長くなりましたが、ここまではネットでも書かれているようなことですが、現場にいた自分の経験から、今のサラリーマンには「謂れのないかあまりに不条理なハラスメント通報」を受けることがあり、それでどういう不利益を受けるかを書きます。

1)調査にすごい時間がかかる

慎重に“言い分”を多方面から検証せざるを得なく、通報者の匿名性確保のほか対象者へのプライバシー保護にも気を使わねばならないので、関係者へのヒアリングも、日や時間や場所をいろいろ変えたりで、それだけでも簡単に2~3カ月かかったりします。対象者の人は、「早く終わりにしてくれよ~」って感じてますね。

2)変な時期の人事異動

謂れのない“白”でも、また“グレー”で懲戒までには行かずとも厳重注意(これがもっとも多い)になると、まあ、だいたいその後に異動になっちゃいますね。変な時期に異動になっている人の中にはこういうのが入ってますね。しかし、謂れもないのに異動させられ、部門長を外されたりは、なんだかな~ですね。

3)自分で弁護士を付ける

コレ、ハラスメントを訴えて「内部通報している側」の人のことでないです。「ハラスメントされてる人を助けまーす」の弁護士サービス、保険は世にありますが、「内部通報された側」を助けてくれるサービスと保険はどうも見たことが未だにないです。しかし、冒頭で痴漢の冤罪で弁護士サービスと保険があるように、謂れのない通報とか、グレーのケースに対して、会社側の対応や判断が不安なこともありますよ。

実際、特に社長あたりの経営陣が、自分のことは棚に上げて、社員に厳しい会社ですね。上場会社は外部の目線が気になるのか、非上場会社のオーナー中堅以下の会社より、厳しいです、“白”や“グレー”でもその後の人事異動がまず起きますね。

対して非上場会社のオーナー中堅以下の会社は、うやむやにしたがりますね。

また、社長自身がパワハラ体質でお前こそ内部通報されるわ(実際、社長がされたケースに私は2度、関与しました)みたいな会社は、社員に対して厳しいです、“白”や“グレー”でも、人事異動で済まず、まあだいたい退職(転職)していきます。

このような状況がありますので、私が感じているのは、ハラスメント系の内部通報で「やられた人」も自分の弁護士を付けるような時代になってくるのではないかと感じてます。そのぐらい多いです、件数が。言った者勝ちの傾向もあります。

ちなみに、こういうハラスメント系でない不正事件では、役員クラスですと賠償責任訴訟のリスクがあるので個人で弁護士を付けますね(まあ、裏で会社が紹介してます、D&O保険というのを会社がかけてくれてます)。

私の知り合いで、部下でない者から「ハラスメントだ」と、わーわーと内部通報されて、自分の権利と利害を守るために個人として弁護士をアサインしたら、そのこと自体に社長が激高して懲罰だとか言い出し、ばかばかしくて退職された方がいました。この方は、自腹で何十万円かの弁護士費用がかかり、その費用は確定申告で費用として認めてもらえなかったそうです、サラリーマンは。

なんか変な時代、サラーリーマンにはリスクと損がつきものになってきている点を今日は書きました。

今後も、ちょっときわどい話題を書くことにいしていきます。